実は最近の栄養学では、「カルシウムはたくさん摂れば摂るほど良い」という考え方が見直されてきているのを知っていますか?
カルシウムは骨に必要な栄養素ですが、「量」だけではなく、「バランス」と「体内でうまく利用されること」が大切なのです。
① カルシウムだけをたくさん摂っても骨は丈夫にならない
カルシウムは、家を建てる材料のようなものです。
しかし、材料だけあっても、設計士(ビタミンD)大工(ビタミンK)土台(たんぱく質)調整役(マグネシウム)がいなければ丈夫な家は建ちません。
骨も同じなのです!
② サプリメントで大量に摂ることには注意が必要
食事から摂るカルシウムは一般的に問題になりにくいですが、カルシウムのサプリメントを大量に摂ると、体質や健康状態によっては注意が必要になります。
例えば、
- 腎結石(尿路結石)のリスクが高まる人がいる
- 必要以上のカルシウムが血液中に増えることがある
- 他のミネラル(鉄や亜鉛など)の吸収に影響する
などが知られています。
また、一部の研究では、サプリメントによる高用量のカルシウム摂取と心血管疾患との関連が検討されていますが、結果は一貫しておらず、現時点では結論は出ていません。
そのため、必要性は主治医と相談して判断することが勧められています。
③ 日本人はマグネシウム不足にも気を付けたい
カルシウムとマグネシウムは協力して働くのです。
カルシウムだけを多く摂り、マグネシウムが不足すると、どうなるのでしょうか。
- 筋肉がつりやすい
- 神経の働きが乱れやすい
- 骨への利用効率が下がる可能性がある
と考えられています。
マグネシウムを多く含む食品とは、海藻や大豆製品、ナッツ類、ごま、豆類などがあります。
④ ビタミンDが不足すると吸収されない
カルシウムをたくさん食べても、ビタミンDが不足すると十分に吸収されません。
そのためには魚や卵、きのこ類、適度な日光浴がとても大切なのです。
⑤ 骨からカルシウムが出ていく原因を減らすことも重要
骨は、栄養を足すだけでなく「失わない工夫」も大切です。
例えば、運動不足や喫煙、過度の飲酒、極端なダイエット、長期間の寝たきりなどは骨量低下の原因になります。
私ですが以前から、加工食品を控え、発酵食品を取り入れ、魚や野菜を大切にし、甘いものを減らす食生活を続けてきたのです。
このような食生活では、骨づくりに必要な栄養素を自然な形で摂りやすいという利点があります。
私が特にお伝えしたいこと
昔は「牛乳をたくさん飲めば骨は丈夫になる」とよく言われました。
しかし現在では、骨の健康はカルシウムだけでは決まらず、たんぱく質・ビタミンD・ビタミンK・マグネシウム・運動・睡眠などを組み合わせて考えることが重要とされています。
私は「カルシウムは主役の一人ですが、一人だけでは丈夫な骨は作れない」と考えるようになり・・・
これからの骨づくりは、「何をどれだけ食べるか」だけでなく、「体がその栄養を使える状態を整えること」だと考えるようになったのです。
つまり、骨を丈夫にする食事とは、**「カルシウムを増やす食事」ではなく、「骨を育てる食事」**なのです。
朝食で「骨づくりのスイッチを入れる」
朝は骨芽細胞(骨を作る細胞)にも栄養を届ける時間なのです。
例えば🍙 具だくさんおにぎりやご飯、鮭、じゃこ、ごま、青じそなどを常に取り入れます。
🥣 味噌汁には豆腐やわかめ、小松菜、きのこ類などで作ります。
また、🥚 ゆで卵1個🍊 季節の果物を足すことで良質なたんぱく質カルシウム、ビタミンD、ビタミンK、マグネシウムが自然に揃うのです。
昼食「骨と筋肉を一緒に育てる」
例えば、🐟 焼き魚🍚 ご飯🥬 小松菜のおひたし🫘 納豆🥣 味噌汁です。
納豆はビタミンKとたんぱく質が豊富なので骨にはとても良い食品です。
夕食「回復を助ける食事」
例えば、🐔 鶏肉と野菜の煮物🥦 ブロッコリー🫛 枝豆🍚 ご飯🥣 具だくさん味噌汁など寝ている間に骨は修復されるのです。
そして夕食にもたんぱく質は必要なのです。
おやつには
甘いお菓子は止めてくるみ、アーモンド、煮干し、枝豆、蒸しさつまいも、季節の果物がおすすめですね。
骨を強くするおすすめ食材とは
毎日食べたいものとして✅ 卵✅ 納豆✅ 味噌✅ 豆腐✅ 小魚✅ 鮭✅ いわし✅ 小松菜✅ ブロッコリー✅ きのこ✅ 海藻です。
週に数回食べたいものでは、サバやサンマ、あさり、しじみ、牛肉(適量)、レバー(食べられる方のみ)です。

水分も大切なのです。
意外ですなのですが、骨の約20%は水分です。
十分な水分補給は代謝を保つためにも重要です。
骨づくりのために極力控えたいものは
① 清涼飲料水
糖分が多い飲み物を習慣的に飲むことは、健康全体にとって望ましくありません。
② 甘いお菓子
砂糖の多いお菓子は食べ過ぎると栄養の偏りにつながります。
③ インスタント食品や超加工食品
塩分や脂質が多く、必要な栄養素が不足しやすいのです。
④ 極端なダイエット
高齢になるほど低栄養は骨と筋肉の両方に悪影響を与えるために、一度に食べられないのなら回数を増やすことが必要かもしれません。
毎日の食事から良質なたんぱく質やカルシウム、ビタミンD、ビタミンK、マグネシウム、食物繊維をバランスよく摂ることが必要ですね。
私は、「骨を育てる食事」は特別な健康食ではなく、日本の昔ながらの食事に近いものだと考えています。
- 季節の野菜を食べる
- 発酵食品を大切にする
- 手作りの味噌汁を飲む
- 魚や豆を取り入れる
- 甘いものを控える
という食生活は、骨だけでなく筋肉や腸、免疫、血管にも良い影響が期待できる、とても理にかなった内容なのです。
もう一つ大切なことですが・・・
75歳前後では、「骨活」と「筋活」を一緒に行うことが何より重要です。
筋肉は骨に適度な刺激を与え、骨は筋肉を支える土台になります。どちらか一方ではなく、毎食20〜30g程度のたんぱく質を目安に摂り、無理のない散歩や筋力運動を続けることが転倒や骨折の予防につながるでしょう。
